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G8サミット開催地はいつ、どこに決定するのか?三重県志摩市の賢島が有力視される5つの理由。 [地方自治]

2016年(平成28年)夏に、日本で8年ぶりに開催されることが決定しているG8サミット(主要国首脳会議)。
外務省は、4月1日に「2016年日本サミット準備室」を設置し、正式に準備をスタートさせました。
その開催地がいつ、どこに決定されるのか、開催地に名乗りを上げた自治体関係者は固唾を呑んで見守っています。

開催地に名乗りを上げているのは、次の8つの自治体です。
・仙台市(宮城県)
・新潟市(新潟県)
・軽井沢町(長野県)
・浜松市(静岡県)
・名古屋市(愛知県)
・志摩市(三重県)
・神戸市(兵庫県)
・広島市(広島県)

各自治体とも、必死にG8サミット誘致合戦を繰り広げています。
なぜなら、その経済効果が計り知れないからです。
2008年にも日本でサミットが開催されましたが、その時の開催地は北海道洞爺湖(読み方:とうやこ)でした。

その経済効果について、北海道経済連合会は「直接効果は約350億円、ポストサミット効果は約284億円」と分析、「北海道経済への恩恵は非常に大きなものであった」と結論づけています。
また、世界へのPR効果は1,000億円を超えたとも言われています。
◎北海道洞爺湖サミット開催に伴う生産波及効果分析

名乗りを上げた開催地の中で、もともと有力視されていたのは、震災復興をアピールできるとされた仙台市。
東京オリンピックを誘致する際の首相発言もあり、確実に大震災から復興していることを世界にアピールできるチャンスとなります。
また、広島市も有力な候補地のひとつです。
第二次世界大戦後、アメリカ大統領が初めて被爆地を訪れるきっかけとなること、また、開催地決定に大きく携わる外務省の岸田大臣が広島選出であることなどからです。
安倍首相が重視している「内外に発信するメッセージ性」という点でも、「核兵器のない平和な世界」というキーワードで打ち出すことができます。

しかし、4月に入ってから、二つの候補地が急浮上してきました。
その候補地とは、志摩市(三重県)と、軽井沢町(長野県)です。
警察庁が、「警備面において、三重県志摩市の賢島(読み方:かしこじま)と長野県軽井沢町が望ましい」と官邸に報告したからです。

軽井沢町は、8市町の中で、最も早くサミット誘致に手を挙げた自治体です。
保育園や小中学校で、「サミット給食」を実施し、地域を挙げて誘致活動に取り組んできました。
宿泊施設が多数あることも強みです。

が、三重県志摩市の賢島が最有力だと思われます。
その理由は、以下の5つです。

1.三重県警は、要人の警備経験が豊富
三重県は、安倍首相や皇室関係者が参拝する伊勢神宮があり、要人の警備経験が豊富です。
平成26年には皇太子が伊勢神宮に参拝しており、三重県警は分単位での行啓(ぎょうけい)に対応してきた経験から、サミットにおいて最重要視される警備面で、他の地域を大きくリードしています。


2.賢島は、地理的に警備が容易で交通アクセスも簡単
志摩市にある賢島は、三重県本土から2本の橋梁でしかアクセスができないため、交通制限や不審者の排除が容易に行えます。
また、名古屋国際空港(セントレア)からヘリコプターで直接会場入りできることや、鉄道では近鉄で名古屋や大阪から特急でアクセスできることもポイントです。


3.鈴木英敬三重県知事の、国とのパイプが強固
三重県の鈴木英敬知事は今年の4月に再選したところですが、通商産業省出身ということで、全国最年少知事ながら国とのパイプを強く持っています。
第一次安倍内閣時の官邸スタッフであり、首相との距離の近さも強みです。


4.閣僚会合誘致から、直前にサミット誘致に鞍替え
三重県は、もともと閣僚会合の誘致に的を絞っていました。
ところが、1月になってから急にサミット誘致にも乗り出します。
その背景として「首相筋からサミット誘致の打診があったのでは」と囁かれています。
真偽はわかりませんが、鈴木英敬氏が4月の知事選公約に「サミット誘致」を掲げていることからも、かなりの自信が伺えます。
※追記※
候補地のひとつである浜松市の鈴木市長が、5月28日の定例記者会見で、「候補地として三重が有力との感想を持っている」「鈴木知事から、首相に立候補を促された、と聞いた」「首相は伊勢神宮のあるところで、という思いが強いようだ」と発言しています。
◎16年サミット:開催地「現時点で三重有力」 誘致巡り浜松市長


5.サミット会場ホテルが耐震工事を前倒し
サミット会場に想定されている三重県志摩市の志摩観光ホテルクラシックが、耐震補強と改装工事を前倒しすることを3月27日に発表し、5月8日から工事のため約1年間の休館に入りました。
志摩観光ホテルクラシックといえば、皇族など要人の宿泊施設として有名であり、伝統と格式高いホテルです。また、山崎豊子さんの小説「華麗なる一族」の舞台としても知られています。
発表から1ヶ月半後に休館、というあまりに急なスケジュール。
また、広めの客室を設けたり、和室を洋室にする改修工事も行う予定だとか。
このことが、サミット開催を直接裏付けるものではないにしても、相当程度で開催の確率が高いとの経営判断があったと想定されます。


なお、開催地候補として『東京が急浮上』との情報もあります。
◎2016サミット開催地に「東京」急浮上
が、それはないと思われます。
地方創生を謳っている政府が、誘致に必死になっている自治体ではなく、手を挙げることもしていない首都東京を選べば、どんな理由があっても批判にさらされることは必至だからです。

さて、気になる開催地の決定時期は、いつなのでしょうか。
正式には、6月6日~7日に開催されるドイツで開かれるエルマウ城サミットで公表されますが、その前に首相が発表すると言われています。
「G7(先進7カ国)の首脳がじっくりと落ち着いた雰囲気で議論できることが大切だ。それぞれの候補地にいい点がある。どこにしようか迷っている」
安倍首相は、5月1日にこのように述べました。
エルマウサミットが近づくにつれ、その発表時期にも注目が集まっています。





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